山梨県内にある中古マンション、中古戸建て、土地の売却を検討している方に、地域密着の不動産情報を提供します。
不動産価格は地元経済が好転すると上昇し、経済が悪化すると価格が下落します。では山梨県経済の現状はどうなっているのでしょうか。

日本の観光業は、空前のインバウンド需要にわき、2018年の訪日外国人観光客は史上初めて3,000万人を超えました。「富士山の半分」と、レジャーにも保養にもよい富士五湖を保有する山梨県は、外国人観光客の憧れの場所です。
また山梨県都留市小形山には、JR東海のリニア中央新幹線の実験施設があり、2027年の品川・名古屋間の開業時には、山梨県内にもリニア駅ができます。

外国人観光客も富士山もリニアも地域経済の起爆剤となり得るはずなのですが、山梨県内の公示地価にはその「効果の形跡」がみられません。
多くの地方の県は「経済不振」に悩まされていますが、県庁所在地の健闘によって県経済の平均が押し上げられることもあります。しかし、山梨県の県庁所在地である甲府市にはその「元気」がありません。
ここまで経済が動かないと、不動産売却は苦戦すると思われます。山梨県内の不動産オーナーは「売れる時が売り時」という姿勢でいたほうがいいかもしれません。

山梨県の不動産の全体的な話題

不動産の種類別の売買状況をみる前に、山梨県内の不動産市場に影響を与えそうな、全体的な経済トピックスを紹介します。

悩ましい人口減。2018年の82万人から2045年には27%減少し60万人に

山梨県の地域シンクタンク、公益財団法人山梨総合研究所(本部・甲府市丸の内)によると、山梨県内の人口は減少傾向にあり、2018年に82万人を割り込み、2045年には60万人を下回るといいます。2018年→2045年の27年で27%も減ってしまうのです。山梨県の人口は、ただ減っているのではなく、スピードを上げて減少しているのです。

人口が減るとマンション需要も戸建て需要も落ち込むので、中古マンションと中古戸建ての価格も下がるでしょう。

しかも山梨県では、人口減による労働力不足がすでに深刻化しています。2018年2月の山梨県内の有効求人倍率は1.46倍になりました。つまり仕事を探す100人に対し、146人分の仕事がある状態です。
有効求人倍率が高いと、労働者にとっては選択肢が増えるので「よさそう」にみえますが、1.46倍は高すぎます。
ある企業に146人分の仕事があるのに100人しか雇用できなければ、46人分の仕事が手つかずになるので企業の売り上げは減ります。企業の体力を奪い、それにともなって労働者の賃金も減らされるでしょう。

山梨総合研究所は県内の労働力不足の要因として、雇用の増加・団塊の世代の退職・人口減少・労働者の県外流出を挙げています。
このうち労働者の県外流出は、国内景気が上向いたことが原因になっています。山梨県は東京と名古屋・浜松の中間にあるので、左右から労働者が吸い取られてしまうのです。

リニア中央新幹線が完成すると、東京と名古屋へのアクセスが格段によくなるので山梨県に住みながら大都市に通勤する人が増えるかもしれませんが、逆にリニア中央新幹線が山梨県からの流出を助けてしまうかもしれません。まさに諸刃の剣(もろはのつるぎ)です。

山梨県の不動産市場は、人口減による不動産需要の低下と、経済成長の先行き不透明感という「ダブルパンチ」に見舞われている状態です。
中古マンションと中古戸建てと土地のオーナーは、これからも山梨経済の観察を欠かさないようにしたいものです。
山梨総合研究所が作成している「経済レポート」は以下のULRで無料で閲覧できます。
URL:https://www.yafo.or.jp/category/news-letter/

山梨県の中古マンションの売買状況

それでは不動産の種類ごとに売買状況をみていきます。
まずは中古マンションですが、山梨県内の市場は活況とはいえません。「市場らしい市場」が形成されているのは、県庁所在地の甲府市と、山中湖村と富士河口湖町です。

地方の県で村や町で中古マンション市場がつくられているのは珍しいので、まずは山中湖村と富士河口湖町での売買状況からみていきます。

山中湖村山中の125平方メートル3LDKなのに680万円の物件の実力とは

山中湖村山中の5階建て全25戸のマンションで、4階、専有面積125平方メートル、3LDKの部屋が680万円で売りに出ています。1989年7月完成です。
築年数と部屋の広さと階数だけみると、「格安」といえます。そうなると、山中湖村山中という地域の魅力が気になるところです。

山中地区は富士五湖のひとつ山中湖の西部に位置し、湖岸にはプレジャーボートが並んでいます。高級感あふれるホテルや温泉宿が点在するリゾート地といった風情があります。
世界的なロボットメーカーのファナック株式会社の本社が近隣にあるほか、多摩美術大学のゼミナールハウスなどもあります。遊園地の富士急ハイランドまで5キロほどです。
そして河口湖カントリークラブ、富士桜カントリー倶楽部、富士レイクサイドカントリー倶楽部、鳴沢ゴルフ倶楽部など、多くのゴルフ場が自動車20分圏内にあります。

価格が680万円であることから、大都市圏の中間層でも別荘として持つことができそうです。

富士河口湖町船津の102平方メートル3LDK、1,200万円の物件の実力とは

富士河口湖町船津の7階建て全148戸のマンションの4階、専有面積102平方メートル、3LDKの部屋が1,200万円で売りに出ています。1991年7月完成です。

物件の概要は、先ほど紹介した山中湖村山中の680万円の物件と似ていますが、こちらの価格はその2倍ほどになっています。どこにそれだけの差があるのでしょうか。

この富士河口湖町船津の物件の目玉は、バルコニーから富士山がみえることです。先ほどの山中湖村山中の物件の部屋からも富士山はみえますが、こちらのほうが障害物が少なく、富士山の全貌を拝むことができます。
さらに、こちらの富士河口湖町船津の物件には、マンションの住人が共同で使える大浴場とプールとプレイルームとビリヤード場があり、ホテル並みの設備が整っています。

船津地区には、富士急ハイランドや山梨赤十字病院、河口湖総合公園、富士河口湖町役場などがあり利便性が高い地域です。
また地区内の河口湖畔には遊覧船乗り場があり、ホテルや旅館などの宿泊施設は10以上あり、ゴルフ場もあります。こちらもリゾート地の雰囲気があります。

さらに船津地区内には、鉄道・富士急河口湖線の駅が2つ(河口湖駅と富士急ハイランド駅)あるほか、中央自動車道の河口湖インターチェンジもあり、交通の便も良好です。
小中学校と県立高校もあって、子育て世代にもよいでしょう。
住環境は申し分なく、富士山の近くに移住したい人には検討に値する物件といえるでしょう。

甲府市貢川本町の91平方メートル4LDK、2,480万円の物件の実力とは

それでは県庁所在地、甲府市の中古マンションをみてきましょう。
甲府市貢川本町の14階建て全54戸のマンションの4階、専有面積91平方メートル、4LDKの部屋が2,480万円で売りに出ています。2004年12月完成です。

階数、専有面積、築年数「だけを」考えると、2,480万円は「妥当」な価格といえるでしょう。ただ、エントランスの豪華さや広い中庭といった設備をみると、人によっては「割安」に感じるかもしれません。

貢川本町地区はJR中央本線・甲府駅まで3キロですので、自動車で10分ほどです。地区内には甲府市立貢川小学校があるほか、近隣にはBMW営業所やマクドナルド、サイゼリヤ、内科クリニック、歯科クリニックなどがあり住環境に恵まれています。

貢川本町地区から、富士山有料道路の料金所まで約60キロ、自動車で1時間ほどです。この有料道路を使えば、自動車で一気に富士山の5合目まで行けます。
この60キロのコースを自動車で走ると富士山がグングン近づくだけでなく、途中には河口湖の上を走る国道137号の河口湖大橋もあるので、雄大な風景が楽しめる贅沢なドライブになるでしょう。

山梨県の中古戸建ての売買状況

続いて山梨県内の中古戸建ての売買状況をみていきます。
興味深い物件があります。

エレベーター、書庫、地下室付きの甲府市緑が丘2の豪邸が6,400万円

甲府市緑が丘2丁目の木造地下1階・地上2階、土地面積1,028平方メートル、建物面積245平方メートル、4SLDKの物件が6,400万円で売りに出ています。1995年10月完成です。
家の周囲はしっかりした塀で囲まれ、中庭には立派な樹木が並んでいます。

この物件で注目したいのはユニークな設備です。
立派な書庫があり、可動式の本棚が8台も並んでいます。その本棚は、図書館の資料庫にあるものと同じ「プロ仕様」です。「学者」並みの蔵書の数がないととても本棚を埋めきることはできないでしょう。さらに地下室やエレベーターもあります。
こだわりの家といえます。

甲府市緑が丘2丁目はJR中央本線・甲府駅の北西2キロほどの場所にあり、周囲には小学校、山梨大学教育学部附属中学、山梨県立甲府第一高校、甲府病院、緑が丘スポーツ公園などがあります。
市中心部から少し離れた住宅街で、住みやすそうな街です。

甲府市羽黒町の2階132平方メートル5LDK、築約40年が700万円

甲府市内の価格が低めの物件をみてみましょう。
甲府市羽黒町の木造2階建て、土地面積166平方メートル、建物面積132平方メートル、5LDKの物件が700万円で売りに出ています。1981年4月完成ですので、40年近く経過していることになります。

建物の評価額を0円とすると、土地の価格は1平方メートル当たり約42,000円(=700万円÷166平方メートル)です。山梨県が公表した2018年の公示地価では、甲府市羽黒町字三反田175番の地価が33,600円/平方メートルでした。
公示地価のほうが安く評価されることは珍しくないので、実勢価格が公示価格の2割高であれば、この物件の700万円は「高い」とはいえないでしょう。
しかもこの物件の建物は、間取りやキッチンや居間の構造は「築年数相応」ですが、まだ現役で使えそうですので、帳簿上の価値はなくても実生活上の価値は十分あります。

羽黒町はJR中央本線・甲府駅の北西3キロほどの場所にあります。地区は典型的な住宅街で、戸建て住宅が立ち並び、幼稚園と小学校があります。
天然温泉の日帰り入浴が楽しめる奥湯村温泉・紅椿の湯があります。
すぐそばに千代田湖があり、富士五湖と比べると小ぶりですが、森に囲まれた自然豊かなロケーションで、住民たちの憩いスペースになっています。

北杜市小淵沢町上笹尾のユニークな造りの家が2,199万円

北杜市小淵沢町上笹尾の木造2階建て、土地面積661平方メートル、建物面積200平方メートル、7LDKの2世帯住宅が2,199万円で売りにでています。1999年3月に完成しました。

2世帯住宅ですが、玄関と浴室は供用で、1階と2階を行き来する階段は家の中にあります。1階の居間は吹き抜けで、2階からも様子がうかがえます。
トイレは1階と2階に1つずつありますが、1階の住人と2階の住人のコミュニケーションが取りやすい造りになっています。

またユニークな造りになっていて、1階の玄関を入ると廊下があり、右に行くと浴室とトイレの「棟」があり、左に行くとダイニングキッチンや洋室などがある「母屋」があります。
室内は木材がふんだんに使われていて落ち着いた雰囲気です。

北杜市小淵沢町は、八ケ岳と鋸岳に挟まれた「谷」部分にあるのですが、中央自動車道、JR中央本線、鉄道・八ケ岳高原線が走る、交通の便がよいエリアです。
地区内や近隣には、小淵沢カントリークラブや富士見高原スキー場、富士見パノラマリゾートといったスポーツ・レジャー施設が数多くあります。

周囲に遊べる場所がたくさんありますし、広さや家の造りからすると割安感もあるので、都心部に住む人の別荘によいかもしれません。

南アルプス市在家塚の2世帯、248平方メートル、7LDKが3,580万円

南アルプス市在家塚の軽量鉄骨2階建て、土地面積412平方メートル、建物面積248平方メートル、7LDKの物件が3,580万円で売りに出ています。1994年1月完成です。
庭が広々している物件です。
2世帯構造になっていて、1階が3LDK、2階が4LKDです。玄関はわかれているのですが、部屋の中に1階と2階を行き来できる階段があります。

南アルプス市在家塚は南アルプス市役所から3キロほどの場所にあり、白根徳洲会病院や巨摩共立病院が近くにあります。
地区内に中部横断自動車道の白根インターチェンジがあります。
最寄りのJR中央本線・竜王駅まで約9キロ、自動車で20分弱と「やや遠い」印象はありますが、南アルプス市は自家用車社会なので、それほど「苦」にならないでしょう。

南アルプス市は市名とおり、南アルプスの山々の玄関口ですので、山岳愛好家にはたまらない地域です。このロケーションに価値を見出す人であれば、この広さでの3,500万円台は魅力的に映るでしょう。

山梨県の土地の売買状況

山梨県の地価の動向をみていきます。
山梨県の2018年の公示地価の平均変動率(前年比)は以下のとおりです。( )は2017年の数字です。

  • 住宅地:△1.8%(△2.1%)
  • 商業地:△1.5%(△1.9%)
  • 工業地:△0.5%(△1.1%)
  • 全用途:△1.7%(△2.0%)

(△はマイナス)
2017年よりはマイナス幅が縮小していますが、2018年もすべての項目で前年割れとなっています。全用途については26年連続の前年割れです。

このことから、山梨県内に売却用の土地を持っている方は、「早めに売る」ことも選択肢のひとつになるでしょう。
それではさらに詳しく山梨県内の公示地価をみていきましょう。

あえてバブル期と比べてみる

山梨県は2018年の公示地価について「下落率が縮小した」と評価しています。この表現を目にすると、「地価市況は好転しつつあるのではないか」という印象を持つかもしれません。土地のオーナーがそのような印象を持つと、値上がりに転じるのを待ちたくなると思います。

しかし、値上がりを待って売却を先延ばしにすることには、次の2つのリスクがあります。

  • 「下落率の縮小」とはいえ「下落が続いている」ことには変わりない
  • バブル時代のような土地の値上がりは「ほぼ確実に」起きない

特に2つ目の「バブルの夢」には注意してください。日本経済は、景気は2013年ごろから上向き、2018年には「いざなぎ景気」超えの戦後2番目の好景気になった、と伝えています。そのため「バブルの再来」と捉える人が増えました。実際、土地が急激に値上がりしている場所もあります。
しかし土地の急騰は極めて限定的な現象であり、そして残念ながら、山梨県内ではほとんど起きていません。

例えば、2018年の山梨県内の公示地価の最高価格は以下のとおりでした。

  • 住宅地の最高価格:62,500円/平方メートル(大月市太刀2丁目)
  • 商業地の最高価格:181,000円/平方メートル(甲府市の内2丁目)

一方、バブル時代の山梨県内の公示地価の最高価格は以下のとおりです。

  • 住宅地の過去最高価格:66,200円/平方メートル(1992年)
  • 商業地の過去最高価格:368,000円/平方メートル(1991年)

ここからわかるのは、「住宅地はバブル時代とほとんど変わらず、商業地はバブル時代の半額になっている」ということです。
住宅地が今後、2018年の価格より「かなり上がる」ことは考えにくいでしょう。
また、山梨県経済を概観すると、商業地が今後、バブル時代の水準に上がるとは考えにくいといえます。
これが、土地売却の延期は避けたほうがよい理由です。

上昇率が高いのは「湖」

悲観的な数字を紹介したので、次にポジティブな数字を紹介します。
2018年の公示地価で、平均変動率(前年比)が大きく上昇した地点があります。好調を象徴するキーワードは「湖」です。
上昇率のトップ3は以下のとおりです。

2018年の山梨県の公示地価の上昇率トップ3
  • 1位:プラス5.1%:富士河口湖町船津字市道3634番
  • 2位:プラス2.9%:富士河口湖町大石字荢剥戸1319番
  • 3位:プラス1.7%:山中湖村平野字向切詰506番

富士河口湖町は中心駅である河口湖駅の標高が857メートルにあるなど、「高い位置にある」町です。そしてもちろん、富士河口湖町は富士山を望む景勝地が多数あることで知られていて、環境省の「富士山がある風景100選」のうち22カ所がこの地域にあります。
山中湖村も富士山観光でにぎわい、東京圏の避暑地としても知られています。
富士山や富士五湖が土地価格によい効果をもたらしていることは疑いなさそうです。

人口トップ3の甲府市、甲斐市、南アルプス市ですらゼロまたはマイナス

しかし富士河口湖町と山中湖村の地価の上昇は、山梨県内では異例中の異例といえそうです。
再びネガティブな数字の紹介になります。
2018年の公示地価では、県内人口トップの甲府市(19.3万人、2016年)の34地点を調査しましたが、平均変動率(前年比)がプラスになった地点はゼロでした。上昇率の最高は「前年と同額(プラスマイナスゼロ)」でした。
山梨県内人口2位の甲斐市(7.4万人)では10地点を調べましたが、やはり前年比ゼロまたはマイナスでした。人口3位の南アルプス市(7.1万人)は、調査した19地点すべてで前年割れでした。

リニア効果が「遅延」?

2027年開業予定のリニア中央新幹線の新駅が甲府市内にもできます。しかし先ほどみたとおり、甲府市内の公示地価にはリニア効果がみられません。

山梨県庁は、地価に与えるリニア効果について次のような見解を示しています。

  • リニア中央新幹線の駅に比較的近い地域でも公示地価は横ばい
  • 潜在的な期待感はあるが上昇している地点はない
  • 今後の建設の進展にともなって影響が出てくるものと思われる

「思われる」という表現は、どことなく弱気な印象を与えます。

地方の落ち込みは深刻

2018年の公示地価で、落ち込みが激しかった地点を確認しておきます。
住宅地で平均変動率(前年比)が最も低下した3地点は以下のとおりです。

1位:マイナス5.3%:身延町角打字北原1097番
(2017年18,700円/平方メートル→2018年17,700円/平方メートル)

2位:マイナス5.1%:甲斐市大久保字村前286番
(2017年15,800円/平方メートル→2018年15,000円/平方メートル)

3位:マイナス4.9%:甲斐市亀沢字久保2365番
(2017年12,300円/平方メートル→2018年11,700円/平方メートル)

甲斐市は山梨県内で2番目に人口が多い市ですが、合併によって大きくなったので「人口が多い=経済が強い=地価が安定している」という公式が当てはまりません。
ゴルフ場が多く、中央自動車や中部横断自動車道が通り、東京と名古屋を結ぶJR中央本線が通るので、決して魅力がない土地ではないのですが、ワースト3に2地点も入ってしまいました。

ワースト1位になった身延町は人口1.3万人ほどの自治体で、県西部に位置し静岡市に接しています。身延町内には富士五湖の1つである本栖湖があり、湖畔付近にはキャンプ場やゴルフ場、温泉があります。
田舎ならではの魅力が満載の地域ですが、この魅力が地価には反映していないようです。

続いて山梨県内の商業地の平均変動率(前年比)が最も低下した3地点を紹介します。

1位:マイナス4.5%:市川三郷町岩間字町後938番
(2017年20,000円/平方メートル→2018年19,100円/平方メートル)

2位:マイナス3.8%:笛吹市八代町南字二子塚566番
(2017年26,500円/平方メートル→2018年25,500円/平方メートル)

3位:マイナス3.7%:北杜市小淵沢町字上庄1040番
(2017年24,400円/平方メートル→2018年23,500円/平方メートル)

商業地の下落率で1位になってしまった市川三郷町は、住宅地の下落率1位の身延町に接しています。市川三郷町の人口は1960年の約25,000人から減り続け、2016年は約1.6万人でした。人口減少が続いている街の地価は下がるのが一般的で、市川三郷町も例外ではありません。

まとめ~魅力ある県なのに評価が低い

山梨県は、首都東京、トヨタの愛知、ホンダとスズキとヤマハの浜松へのアクセスが抜群によく、日本の象徴・富士山の「半分を保有」しています。なのになぜか県としての知名度が低く、そのせいか不動産価格もふるいません。
山梨県の魅力を見抜いて移住の地に選んだ人は、不動産の安さに満足していることでしょう。
その一方で、山梨県内に中古マンションや中古戸建てや土地を持ち、それらの売却を検討している人は悩ましい日々を送っていることでしょう。
不動産価格は、経済情勢に加えて「ブランド力」によっても上下するので、決してブランド化されているとはいえない山梨県不動産市場の苦戦は続きそうです。