不動産の価格が下落するイメージ画像

香川県内の「中古マンション、中古戸建て、土地」の相場と不動産売却事例をみていきましょう。
香川県は、県庁所在地の高松市内をはじめ全域で中古マンション価格が下落しています。売却用のマンションを持っている個人の方は、「売れるときに売る」姿勢でいましょう。高値を狙う時期はもうすぎてしまい、今は売り遅れないようにする時期に来ています。
もちろん、あせって売り急いでしまうことは禁物です。そこで香川県内の中古マンションオーナーは、少なくとも不動産仲介業者に査定を依頼したほうがよいでしょう。査定額がわかれば資金計画を立てやすくなりますし、売却活動にすぐに着手できます。

同じことは、中古戸建てオーナーにも、土地オーナーにもいえます。関連指標の数字は確実に悪化しています。
もし購入希望者から、売買交渉のなかで厳しい条件を提示されても、それで「損」しないのであれば売却したほうがよいでしょう。今後さらに時間が経てば、より厳しい条件を飲むことになりかねないからです。「あのとき売っておけばよかった」と後悔しないようにしたいものです。

この記事のポイント!
  • 香川県経済は今、順調とはいえない
  • なので売却活動に本格的に取りかかる必要がある
  • 香川県経済の「持ち直し」に期待せず、売れるときに売ろう

香川県の不動産の全体的な話題

不動産の種類ごとの動向を確認する前に、香川県内の不動産全体に影響を与える話題についてみていきましょう。
香川県内の中古マンション、中古戸建て、土地の売却価格は、香川県経済の影響を受けます。県経済が好調であれば、中古マンション、中古戸建て、土地を高く売ることができます。しかし経済が下降線をたどっていれば、不動産価格も同じ道を進むでしょう。
したがって不動産オーナーは、県経済を注視しておく必要があります。
香川県経済は今、順調とはいえません。

世界経済の低迷が香川県経済に影響?

世界経済の低迷

日本銀行の黒田東彦総裁が2019年5月27日に行った講演で、世界経済は今、不確実性が高くなっていて下振れリスクが大きい、との見解を示しました(*)。
米中の貿易摩擦によって中国経済の先行きが不透明になり、ヨーロッパではイギリスのEU離脱交渉に端を発した分断が深刻化しつつあります。黒田総裁の発言は、このような状況を受けてのものです。
*:https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL27HKA_X20C19A5000000/

さて、世界経済の低迷が、香川県経済にどのような影響を及ぼすのでしょうか。香川県経済は輸出に大きく頼っているわけではないので、世界経済が悪化しても「困らない」ような気がします。
ところが、そうではありません。
景気は、都会からよくなって地方から悪化します。すなわち、世界経済の悪化による日本経済の低迷は、地方から始まります。
多くの香川県民が「世界経済と香川県経済は関係ない」と感じるのは、世界経済がよくなって日本経済が好転しても、なかなか香川県が潤わないからです。つまり、世界経済のよい状態が香川県にまでなかなか届かないので、世界経済の影響を受けないと思ってしまうのです。
また世界経済や日本経済が悪化する前に、それに先行して香川県経済が低迷します。したがって地方の人たちが苦しんでいるとき、都会の人たちはそれほど苦労していません。このことからも「香川県経済と世界経済はリンクしていない」と感じてしまうのです。

黒田総裁が「世界経済が低迷し始めている」と言えば、香川県内の不動産オーナーは「香川県経済が落ち込んで、不動産の売却が困難になる」との心づもりをしなければならないのです。
香川県内に「中古マンション、中古戸建て、土地」を持っている方は、売却活動に本格的に取りかかりましょう。

強くなく、勢いもない香川県経済

地方経済が世界経済や日本経済に振り回されるのは、経済基盤が弱いからです。したがって地方でも経済力があるところは、低迷を遅らせることができます。
では、香川県は、強い地方なのでしょうか弱い地方なのでしょうか。残念ながらいくつかの指標は、香川県経済は強くなく、勢いもないことを示しています。

内閣府の県民経済計算によると、2015年の香川県の県内総生産は3.8兆円で全都道府県中36位でした。
香川県の上位3県は、33位:大分県4.4兆円、34位:沖縄県4.1兆円、35位:山形県4.0兆円でした。
香川県の下位3件は、37位:宮崎県3.6兆円、38位:奈良県3.6兆円、39位:和歌山県3.5兆円でした。
香川県は、経済基盤が弱い典型的な地方グループに属していることがわかります。

そしてより残念なのは、香川県経済に勢いがないことです。香川県の県内総生産の2014年から2015年の上昇率は2.3%で、これも全国36位でした。
香川県の上位3県は、33位:宮崎県2.6%、34位:兵庫県2.6%、35位:大阪府2.4%。
香川県の下位3県は、37位:新潟県2.3%、38位:千葉県2.1%、39位:東京都2.0%。
香川県の経済の勢い(上昇率)は、東京都、大阪府、兵庫県といった有力県とほぼ同じなのです。有力県は経済規模が大きいので成長することが難しく、下位グループに入ってしまいます。
経済規模が小さい県は、経済が回復すると上昇率が一気に高まります。例えば経済規模で34位だった沖縄県は、上昇率では10位(4.7%)という好位置につけています。
したがって経済規模も上昇率も36位の香川県は、起爆剤となるビジネスがないと推測できます。

香川県の中古マンションの売買状況

それでは不動産の種類ごとに市場の動向を分析していきます。
香川県内の中古マンションは、市場が拡大しているのに、価格が下落するという「ねじれ」現状が起きています。

市場規模は拡大しているのに価格が低迷している「謎」

全国指定流通機構連絡協議会の不動産取引情報提供サイト「レインズマーケットインフォメーション」(以下、レインズ)によると、香川県内の中古マンション市場は、2019年4月までの2年間で5割以上拡大しているにも関わらず、価格は10%ほど下落しています。
詳細は次のとおりです。

香川県全域の中古マンション 2017年5月から2017年7月 2017年8月から2017年10月 2017年11月から2018年1月 2018年2月から2018年4月  
合計成約件数(件) 41 58 45 36  
平均成約価格(万円) 1,317 1,348 1,461 1,380  
平均m²単価(万円/m²) 18 17 19 18  
平均専有面積(m²) 70 78 72 75  
  2018年5月から2018年7月 2018年8月から2018年10月 2018年11月から2019年1月 2019年2月から2019年4月 2017年5月との比較
合計成約件数(件) 35 41 41 63 53.70%
平均成約価格(万円) 1,437 1,415 1,318 1,201 -8.80%
平均m²単価(万円/m²) 19 18 18 16 -11.00%
平均専有面積(m²) 72 76 72 72 3.80%

香川県全域の中古マンションの「2017年5~7月」の成約件数は41件ですが、その2年後の「2019年2~4月」には63件になっています。53.7%もの大幅増です。
しかし同じ期間の平均成約価格をみると、1,317万円から1,201万円へと△8.8%下落しています(△はマイナス)。平均平方メートル単価も18万円/平方メートルから16万円/平方メートルへ△11.0%下がっています。

通常、市場が拡大していれば、それは中古マンションを求めている人が増えていることを意味するので、価格も上昇するはずです。なぜ香川県内の中古マンション市場はねじれ現象が起きているのでしょうか。
理由は2つあります。

例外的に一時期だけ売れた?

ひとつ目の理由は「2019年2~4月だけ急に中古マンションが売れた」というものです。成約件数は「2017年5~7月」から、大体30件台後半から40件台前半で推移してきました。この流れからすると、「2019年2~4月」の63件は例外と考えるべきでしょう。
したがって香川県の中古市場マンションは「拡大している」のではなく「乱高下している」と分析するべきです。そして「2018年5~7月」の35件を考えると「乱高下しながら下降傾向にある」と予測できます。

高松市内の動向が県全域に影響を与えてしまった

ねじれ現象の2つ目の理由は、「高松市の異変が全体に影響してしまった」という内容です。
以下は、同じレインズの資料から、高松市だけを抜き出したデータです。

高松市の中古マンション 2017年5月から2017年7月 2017年8月から2017年10月 2017年11月から2018年1月 2018年2月から2018年4月  
合計成約件数 36 45 35 29  
平均成約価格 1,289 1,331 1,467 1,450  
平均m²単価 18 17 20 19  
平均専有面積 68 78 71 75  
  2018年5月から2018年7月 2018年8月から2018年10月 2018年11月から2019年1月 2019年2月から2019年4月 2017年5月との比較
合計成約件数 25 37 35 48 33.30%
平均成約価格 1,701 1,378 1,410 1,249 -3.20%
平均m²単価 23 17 19 17 -6.20%
平均専有面積 73 75 74 71 4.60%

高松市内の「2017年5~7月」の成約件数は36件です。香川県全域の「2017年5~7月」の成約件数が41件でしたので、高松市内の占有率は88%(=(36/41)×100)にもなります。高松市内の「2019年2~4月」の成約件数は48件と、この2年間のなかで突出して大きな数字になっています。
つまり高松市内の中古マンションが短期間に突然売れたので、ねじれ現象が起きているようにみえてしまったのです。
では高松市内の中古マンション市場が県全域の市場をけん引できているかというとそうでもなく、例えば「2018年5~7月」は25件に低迷しています。
また高松市内の平均契約価格も、「2017年5~7月」から「2019年2~4月」の2年間に△3.2%下がり、平均平方メートル単価は△6.2%も下落しています。

危険水域? 売却活動に着手しましょう

契約しているシーン

高松市内だけでなく香川県全域をみても、中古マンション価格の下落傾向は顕著です。一時的に成約件数が急増するのは、下落傾向を察知して売り急いだ人が増えたからと考えることができます。
「どれだけ値下げしても買い手がつかない」状況になる前に、お手持ちの中古マンションを売却したいものです。不動産仲介業者にコンタクトを取ることを強くおすすめします。

市場が形成されているのは2市のみ、売却には戦略が必要

香川県民は戸建て志向が強いようで、中古マンション市場が形成されているのは高松市と丸亀市の2市のみです。
不動産会社の情報によると、高松市の中古マンションの平均価格は1,211万円、丸亀市は1,235万円です。平均価格が1,500万円を大きく割り込んでいることからも、やはり中古マンションの人気は高いとはいえません。ほしい人が少ないので価格が上がらないのです。

したがって高松市でも丸亀市でも、売却用の中古マンションのオーナーは、購入希望者を「奪い合う」ことになるかもしれません。
不動産仲介業者としっかり相談し、売却活動の戦略を練る必要があります。

それでは、どのような中古マンションが香川県内で売りに出ているのか確認しましょう。注目物件を紹介します。

高松市木太町の5階105平方メートル3SDKが2,230万円

高松市木太町にある11階建て全54戸のマンションの5階、105平方メートル3SDKの部屋が2,230万円で売りに出ています。2006年9月完成です。

余裕の100平方メートル超なので、リビングダイニングは20帖と豪華マンション並みの広さです。キッチンはアイランド方式で使い勝手がよさそうです。
ただ、トイレや浴槽、洗面台といった水回りは、築10年を超えているだけあって「それなり」です。
面白い設備が、ベランダに設置された蛇口とシンクです。ペットを洗ったり靴を洗ったりするのに便利です。
エントランスは太い柱が2本立つ豪華なつくりで、オーナーの心をくすぐります。

高松市木太町は、南は瀬戸内海に面していて、東西は春日川と詰田川の2本の川に接しているウォーターフロントの街です。海を眺めながらプレーができる高松パブリックゴルフコースが近くにあります。
また交通の便がよく、町内にJR高徳線・木太町駅や琴電志度線・春日川駅、琴電長尾線・林道駅と木太東口駅があります。こうした条件のよさから、新鮮市場きむら、高松国際ホテル、春日なごみの湯・湯楽温泉といった商業施設も豊富にあります。
また保育所や学校も多いほか、高松協同病院や木太三宅病院などの医療機関もあります。
住環境としては申し分ない内容です。

マンションの内容や立地条件からすると、2,500万円を大幅に割り込む価格はリーズナブルといえます。高松市内で中古マンションを探している多くの人がチェックするはずです。

丸亀市原田町の10階100平方メートル4LDKが1,690万円

丸亀市原田町にある11階建て全53戸のマンションの10階、100平方メートル4LDKが1,690万円で売りに出ています。2006年6月完成です。

広さが100平方メートルあるので、部屋を4つ取ってもリビングダイニングは広々しています。キッチンは対面式です。トイレ、浴室、洗面所のクオリティは水準をクリアしています。
床の全面には濃い茶色のフローリングが敷かれていて、白い壁とのコントラストが印象的です。
さらに、都会では10階は高層階とはいえませんが、地方であればかなり素敵な眺望が得られます。周囲に高い建物がまったくないので、遠くの山並みも一望できます。

丸亀市原田町はJR土讃線・金蔵寺駅から2キロほどの場所にあります。高松自動車道・善通寺インターチェンジまでは1.5キロほどです。
住宅街と田畑が広がる地区で、近くに丸亀市総合運動公園や丸亀市民体育館、丸亀市民球場があります。
また、先代池、平池、田村池、大井池の4つの池があり、散歩やウォーキングによさそうです。少し足を伸ばせば瀬戸内海にも出られます。

こちらのマンションも、部屋の広さ、設備、住環境ともに申し分ありません。約1,700万円は十分検討に値する額といえます。

香川県の中古戸建ての売買状況

続いて香川県の中古戸建ての売買状況をみていきましょう。
市町別の平均価格は次のとおりです(市場が形成されている市町のみ掲載)。

高松市
1,536万円
丸亀市
1,591万円
坂出市
1,135万円
善通寺市
911万円
観音寺市
1,297万円
さぬき市
1,411万円
東かがわ市
734万円
三豊市
1,111万円
三木町
1,586万円
宇多津町
1,910万円
綾川町
1,287万円
多度津町
1,227万円

中古マンションでは、高松市と丸亀市にしか市場が形成されていませんでしたが、中古戸建は地方部でもかなりしっかりとした市場がつくられています。
価格は、丸亀市の1,591万円と三木町の1,586万円と宇多津町の1,910万円が、県庁所在地の高松市の1,536万円を上回っています。
したがって香川県では、中古戸建ては「売りやすい」といえます。

それでは個別の物件をみていきましょう。

カントリーな外観が魅力、高松市高松町の96平方メートル3LDKが1,150万円

高松市高松町にある木造2階建て、土地面積216平方メートル、延べ床面積97平方メートル、3LDKが1,150万円で売りに出ています。2001年3月完成です。

この家のハイライトは外観です。外壁には黒鉄色の渋い色の木の板が貼られ、昔のアメリカ西部の建物のようです。カントリーな雰囲気は家のなかも同様で、キッチンにも部屋にもロフトにも木の柱や木の板がふんだんにあしらわれています。
ただそろそろ築20年になることから、キッチン、浴室、トイレなどの水回りの設備は「相応のもの」です。ただ使い勝手は問題なさそうです。
そして土地が216平方メートルもあるので、家庭菜園でもガーデニングでも本格的に取り組めるでしょう。

高松市高松町は相引川の河口付近に広がる地区で、海へのアクセスのよさが魅力です。地区内に大小20個ほどの池があり、地域住民の憩いの場になっています。新屋島水族館や尾島少年自然の家まで5キロ圏内です。
さらにJR高徳線・尾島駅と琴電志度線・古高松駅が地区内にあり、幼稚園や小学校などの学校にも恵まれています。地区のすぐそばに高松医療センターがあるので安心です。

都市機能と自然環境が両立した場所に建つ、雰囲気のある家です。築年数が少し気になりますが、それでも「ほぼ1,000万円」で買えるのは、地方に住んでいる人の特権といえるでしょう。

宇多津町網の浦の築浅104平方メートル5LDKが2,450万円

宇多津町網の浦にある木造2階建て土地面積106平方メートル、延べ床面積104平方メートル5LDKが2,450万円で売りに出ています。2010年6月完成の築浅物件です。

外観は薄いピンクのレンガ調で、とてもお洒落です。対面式キッチンにはカウンターがついていて、ちょっとしたバーのようです。キッチン設備は、備え付けの食洗器も収納棚も最新式のもので使い勝手がよさそうです。このキッチンなら、毎日の料理も楽しいでしょう。
一方、浴室の黒い壁はシックでリラックスできます。その他、洗面台やトイレを含め、水回りの設備は申し分ありません。
5部屋ありますが、収納スペースも多く、家族が多い世帯に喜ばれるでしょう。

宇多津町網の浦は、JR予讃線・宇多津駅から1キロほどの場所にあります。宇多津駅から高松駅まではJRで30分と、県中心部へのアクセスも良好です。瀬戸中央自動車道坂出北インターチェンジまでは約2キロです。
さらに網の浦から1キロの場所に、常磐公園などがある広大な森があり、瀬戸内海も目の前にあります。

築浅、充実した設備、優れた住環境と三拍子そろった物件ですので、約2,500万円という価格は妥当でしょう。

まんのう町の8LDKのお屋敷が1,100万円

郡部の物件もみておきましょう。
まんのう町後山にある木造2階建て土地面積857平方メートル、延べ床面積89平方メートル8LDKという「お屋敷」が1,100万円で売りに出ています。1952年1月完成の、古きよき昭和の物件です。

玄関の前には広大な庭が広がり、敷地に入ってからしばらく歩かないと玄関にたどり着けません。建物は瓦屋根の昭和式で、家のなかを見渡すと、リビングダイニングではなく独立した「立派な居間」があるほか、和室には「床の間」があります。部屋と部屋を仕切るのは襖(ふすま)です。

まんのう町後山は県内陸部にあり、小川が流れる豊かな森に囲まれています。5キロほど離れた場所に国営讃岐まんのう公園があります。
自然豊かな場所ですが交通の便はそれほど悪くなく、JR土讃線・塩入駅まで2キロほどです。塩入駅から丸亀市の丸亀駅まではJRで約30分なので、生活に不便は感じないでしょう。

自然に囲まれた環境で優雅にすごしたい移住者などにおすすめしたい物件です。

香川県の土地の売買状況

香川県の2018年の公示地価の平均変動率(前年比)は、全用途が△0.4%、住宅地が△0.4%、商業地が△0.3%でした(△はマイナス)。いずれも前年を下回っています。公示地価の全国平均は改善しているだけに、香川県の公示地価には出遅れ感が漂っています。

持ち直しているが改善には至っていない

香川県の2018年の公示地価の1平方メートル当たりの平均価格は、全用途54,900円/平方メートル、住宅地44,000円/平方メートル、商業地82,800円/平方メートルでした。

香川県の2018年の公示地価にも持ち直しの傾向はみられます。2017年との比較では次のようになっています

  • 全用途:2017年△0.8%→2018年△0.4%
  • 住宅地:2017年△0.8%→2018年△0.4%
  • 商業地:2017年△0.9%→2018年△0.3%

3項目すべてでマイナス幅が縮まっています。
しかし2018年の全用途の全国平均は0.7%で、2017年の0.4%から0.3ポイントのプラスになっていて、プラス圏内で上昇幅を拡大させています。
それだけに香川県の公示地価の持ち直し傾向をもって「改善している」とはいえません。

住宅地では1位高松市、2位坂出市、3位丸亀市

香川県内の自治体ごとの特徴をみていきましょう。
2018年公示地価の住宅地の平均価格のトップ3は、1位:高松市58,500円/平方メートル、2位:坂出市39,500円/平方メートル、3位:丸亀市37,600円/平方メートルでした。

県庁所在地であり県内市町別人口ランキング1位の高松市(41.9万人、2019年5月)が住宅地価でも1位を獲得したのは順当ですが、人口2位の丸亀市(10.9万人)は住宅地価では3位でした。
住宅地価2位の坂出市は、人口では5位(5.1万人)でしたので大健闘といえるでしょう。坂出市は東部が高松市に接しているので、高松市経済圏に入っていることが住宅地価を押し上げたのでしょう。

商業地、高松市の独り勝ちでも喜べない理由

2018年公示地価の香川県の市町別商業地平均価格ランキングは、1位:高松市130,300円/平方メートル、2位:丸亀市55,900円/平方メートル、3位:観音寺市54,100円/平方メートルでした。
1位、2位は人口順位と同じで、順当な結果となりました。「人口が多い=ビジネスが大きい=商業地価が高い」という公式とおりです。
また3位の観音寺市も人口は4位(5.8万人)なので、こちらも「サプライズ」はありません。
商業地で注目したいのは、

  • 1)高松市の独り勝ち状態と、
  • 2)その高松市でもそれほど高いわけではない、

という点です。
2位の丸亀市の55,900円/平方メートルでも、高松市の130,300円の半額以下です。商業地価には自治体の経済力が反映されるので、商業地価をみると香川県内の経済格差の大きさが想像できます。
そして、その高松市の130,300円/平方メートルは決して高い額ではありません。同じ四国でも愛媛県の県庁所在地である松山市の商業地平均価格は205,900円/平方メートルで、高松市より58%も高額です。

この差は、香川県経済と愛媛県経済の実力差ともいえます。2015年の県内総生産は、愛媛県の27位4.9兆円に対し、香川県は36位3.8兆円でした。
したがって高松市経済は香川県のなかでは断トツのトップですが、全国のなかはもちろんのこと、四国内でも見劣りしてしまいます。

「持ち直し」に期待せず売れるときに売る

住宅地価も商業地価もその地域の経済力によって大きく変動します。しかし香川県の経済力はそれほど大きくありませんし、強くもありません。
したがって、香川県内に売却用の土地を保有している人は「売れるときに売る」姿勢を持っておいたほうがよいでしょ。
2018年の公示地価の傾向は「持ち直し傾向ではあるが改善とはいえない」という内容でした。土地オーナーは「持ち直し」のほうを信じたくなると思いますが、むしろ用心して「改善とはいえない」という分析を重視しましょう。
今後しばらく、香川県内の土地価格の値上がりは期待しないほうがよい、と考えておいたほうが無難です。

もちろん土地の価格は個別の事情に左右されるので、高松市内だけでなく香川県全域で、値上がりする土地は存在するでしょう。しかし、自分の土地がそのような「ラッキーな土地」になると期待するのは楽観的すぎますし、リスキーです。
土地の売却活動では、よい条件を追うのではなく、悪くない条件で応諾することをおすすめします。

まとめ~あわてず急ごう

香川県内の中古マンション価格は下落基調にあり、公示地価も下げ幅は縮まっているものの下がり続けています。不動産売却では楽観視できる要素はほとんどなく、逆に厳しくなると予測できる指標がたくさんあります。
香川県が典型的な地方であるという事実と、日本経済の今後の動向を考え合わせると、売却用の不動産を保有している方は、「投げ売り」しなければならなくなる前に、早めに売却活動に着手したほうがよいでしょう。売却活動に入れば、香川県内の不動産動向をさらに詳しく把握できるので、急がなければならない理由をご理解いただけるはずです。