広島県にある原爆ドーム

広島県内の「中古マンション、中古戸建て、土地」の相場と売却事例をみていきましょう。
自動車大手のマツダの本社と工場や、2016年から2018年までプロ野球セ・リーグを3連覇した広島東洋カープの本拠地があり、さらに世界遺産を2つ保有する広島県は、経済が好調で、このことが不動産価格に貢献しています。
広島県内に売却用の不動産を持っているオーナーのなかには、「ここ2~3年、価格が上昇しているから売却を延期している」という人もいるでしょう。
広島県経済の中心地、広島市では「プチバブル」も起きています。

ただ、油断は禁物です。広島県内の不動産オーナーであっても、「売れる時に売っておく」姿勢を持っておいたほうがよいでしょう。

もちろん、広島県内の不動産はまだ値上がりする余地がありますし、不動産価格は「個体差」が大きいので、地域全体の相場が落ち込んでも特定の不動産だけ上昇するといったこともあります。
しかし、個人が自分の不動産を売却する時は、「成功」よりも「失敗しないこと」を目指すべきです。不動産販売の「素人」の個人が、最高値で売ろうとすると「やけど」を負いかねません。
不動産仲介業者に相談しながら、売却活動の準備に取り掛かりましょう。

広島県の不動産の全体的な話題

不動産の種類ごとの状況を確認する前に、広島県内の不動産全般に影響を与えそうなトピックスをみていきます。

広島県経済は強くて成長している

広島県経済は、強い上に成長しています。
内閣府の「県民経済計算」によると、広島県の2015年の県内総生産は11.9兆円で、全47都道府県中12位でした。中国・四国地方ではダントツの1位です。
広島県の上位3県は9位福岡県(18.2兆円)、10位静岡県(18.2兆円)、11位茨城県(12.5兆円)でした。下位3県は13位京都府(9.8兆円)、14位宮城県(9.2兆円)、15位栃木県(8.5兆円)でした。
広島県までが10兆円越えを果たしています。

そして広島県の県内総生産の2014~2015年の成長率は4.7%で9位でした。
広島県の上位3県は、6位京都府(5.3%)、7位神奈川県(5.2%)、8位滋賀県(4.8%)、下位3県は、10位沖縄県(4.7%)、11位三重県(4.4%)、12位静岡県(4.4%)となっています。

経済の強さは不動産価格を上昇させますので、広島県内の中古マンションや中古戸建てや土地の価格が好調に推移しているは当然です。

観光も好調

観光は地方経済の起爆剤になります。特に最近は訪日外国人客が急増しているので、この取り込みに成功すると地域が潤い、不動産価格にもよい効果をもたらします。
広島県内の2017年の観光客数は6,989万人で、前年より3.1%増え、6年連続で過去最多を更新しました。

2016年5月、アメリカの現職大統領として初めて、バラク・オバマ氏(現在は元大統領)が世界遺産の原爆ドームを訪問しました。広島県観光戦略推進グループは、このことも観光客の増加に寄与していると考えています。
また、広島県のもうひとつの世界遺産である宮島(厳島、廿日市市)の来島者も、2017年は過去最多を更新しました。
広島にはこれだけ魅力ある観光スポットがあることから、2017年には広島空港にシンガポール線が就航しました。

さらに広島市以外の県内観光地も健闘しています。
尾道市、三原市、府中市、三次市、東広島市、安芸高田市、府中町、江田島市、神石高原町、海田町、熊野町、大崎上島町も観光客を増やしています。

広島県を訪れる外国人観光客の特徴は、アジアより欧米からの訪日客が多いことです。
「台湾、中国、香港、韓国、タイ、その他アジア」の合計が35.4%なのに対し、「フランス、イギリス、ドイツ、その他欧州、アメリカ、カナダ、その他アメリカ大陸各国」の合計は43.1%。
アジアの方々は「近いから来る」という理由で来日することが多いのですが、欧米の方々は「遠くても来る」人です。広島県観光の魅力は世界レベルといってよいでしょう。

マツダの状況と世界経済

世界経済の恩恵を受けるということは、言い換えれば世界経済の悪影響も受けるということです。
広島県経済の支柱になっているグローバル企業のマツダの業績と外国人観光客数は、2018年後半から始まった世界経済の後退の影響を受ける可能性があります。

マツダの2019年3月期の通期見通し販売台数は157万台と、前年比4%減となっています。売上高は3.55兆円で前年比2%増を見込んでいますが、当期純利益は550億円で前年比51%減の大幅減益を予想しています。
この要因についてマツダは、中国での販売が大幅に減少したことや、アメリカでセダンの売れ行きが不調だったことを挙げています。

日本経済新聞は2019年1月6日の紙面で、2019年の世界経済は「波乱要素が数多く」存在し、世界の市場には「波乱の足音」が近づいていると警鐘を鳴らしています。
つまり、2019年現在、広島県内の「中古マンション、中古戸建て、土地」の価格は上昇基調にあるとはいえ、その好調ぶりがいつまで続くかは不透明です。経済が低迷すれば不動産の売れ行きが鈍り価格は下がります。
広島県内の不動産は今すぐ売却しなければならない切羽詰まった状況ではありませんが、売却準備に取り掛かるなど警戒レベルを上げる必要はあるでしょう。

*:
https://www.mazda.com/ja/investors/individual/accomplishment/
https://www.mazda.com/globalassets/ja/assets/investors/library/result/files/ren190206_j.pdf
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39677970V00C19A1000000/

広島県の中古マンションの売買状況

それでは不動産の種類ごとに売買状況をみていきましょう。
まず、広島県内のマンションの市況ですが、順調に推移しています。広島県全域と広島市内にわけて概観していきます。

【広島県全域】価格は急上昇しているが市場の成長は鈍化

全国指定流通機構連絡協議会が運営する不動産取引情報提供サイト「レンズマーケットインフォメーション」(以下、レインズ)によると、広島県全域の中古マンション市況は次のように推移しています。

レインズ:広島県全域の中古マンション市況の推移
  2017年4月から2017年6月 2017年7月から2017年9月 2017年10月から2017年12月 2018年1月から2018年3月  
合計成約件数(件) 233 208 237 267  
平均成約価格(万円) 1,946 1,922 2,021 2,193  
平均m²単価(万円/m²) 26 26 27 30  
平均専有面積(m²) 73 73 73 73  
  2018年4月から2018年6月 2018年7月から2018年9月 2018年10月から2018年12月 2019年1月から2019年3月 2017年4月比
合計成約件数(件) 211 238 216 241 3%
平均成約価格(万円) 2,130 2,006 2,083 2,195 13%
平均m²単価(万円/m²) 29 27 28 29 10%
平均専有面積(m²) 72 73 74 75 2%

中古マンションの成約価格は、「2017年4~6月」の1,946万円から2年後の「2019年1~3月」は2,195万円へと上昇しています。上昇率は13%で勢いを感じます。
平均平方メートル単価も同じ期間に26万円/平方メートルから29万円/平方メートルへと10%も上がっています。
ただ、成約件数は233件から241件へと3%しか上昇していません。
価格が急上昇しているのに成約件数がそれほど伸びていないのは、消費者の購買意欲が低下し始めているからでしょう。
さらに「同じ時期」を比較してみるとネガティブな印象が強まります。2018年の「1~3月」は成約件数267件、平均平方メートル単価30万円/平方メートルでしたが、2019年の「1~3月」は成約件数241件、平均平方メートル単価29万円/平方メートルでしたので、減少しています。
これは明らかな「下落の兆候」といえます。

不動産相場をみる場合、全体的に上昇局面が続いている時こそ下落の兆候を見逃さないようにしてください。下落の兆候が増え始め、確実に下落し始める前に売り抜くことが高値売却のコツになります。

【広島市内】成長の鈍化はより鮮明になっている

続いて、広島市内の中古マンション市況の推移をみていきます。

レインズ:広島市内の中古マンション市況の推移
  2017年4月から2017年6月 2017年7月から2017年9月 2017年10月から2017年12月 2018年1月から2018年3月  
合計成約件数(件) 189 159 190 226  
平均成約価格(万円) 2,030 1,902 2,077 2,249  
平均m²単価(万円/m²) 27 26 28 31  
平均専有面積(m²) 73 72 73 73  
  2018年4月から2018年6月 2018年7月から2018年9月 2018年10月から2018年12月 2019年1月から2019年3月 2017年4月比
合計成約件数(件) 166 189 167 191 1%
平均成約価格(万円) 2,207 2,073 2,154 2,273 12%
平均m²単価(万円/m²) 30 28 29 30 9%
平均専有面積(m²) 71 73 73 75 2%

広島市内でも平均成約価格は、「2017年4~6月」の2,030万円から「2019年1~3月」の2,273万円へと12%も上昇しています。
平均平方メートル単価も同期間、27万円/平方メートルから30万円/平方メートルへと9%上昇しています。
ところが成約件数は189件から191件へと1%しか増えていません。
「同期間」の比較では、2018年「1~3月」は成約件数226件、平均平方メートル単価31万円/平方メートルでしたが、2019年「1~3月」は191件、30万円/平方メートルでした。成約件数は実に15%も減少したことになります。

中古マンションを求める人が減れば、ほぼ確実に中古マンション価格は低下します。
これが「広島市内のマンションオーナーも、売却するなら早めのほうがよい」というアドバイスの根拠になります。

それでは次に、実際にどのような中古マンションが売りに出ているのかみていきましょう。個別の物件を紹介します。

広島市中区上八丁堀のタワマン39階、7,980万円の実力とは

広島市中区上八丁堀にある43階建て全295戸のタワーマンションの39階、100平方メートル3LKDの部屋が7,980万円で売りに出ています。2004年1月完成です。

タワーマンションの魅力はエントランスやアプローチの豪華さですが、こちらの物件はそれらに加えて各フロアのエレベーター前も豪華です。12階には居住者専用のロビーがあり、所有欲を高めてくれます。

この物件は100平方メートルもありながら3LDKなので、リビングダイニングも3つの洋室も広々しています。「無理に4LDKにしない」のは最近のトレンドですが、それを先取りしています。
キッチンは対面式で、白とこげ茶を基調とした清潔感ある色合いとデザインが目を引きます。洗面化粧室、浴室、トイレも高品質の設備が使われています。
解放感があるバルコニーの床にはタイルが敷かれてありますが、これはオーナーが購入時にオプションでつけたものです。そしてこのバルコニーからの眺望は「見事」の一言に尽きます。

広島市中区上八丁堀は、広島城跡や広島護国神社の東側に広がる地区で、周囲には広島県立美術館、ひろしま美術館、5-Daysこども文化科学館、広島県庁、広島市民病院といった公共施設や文化施設が多数あります。
また、山陽新幹線とJR山陽線の共通駅である広島駅まで直線距離で1キロほどです。
さらに上八丁堀地区内には路面電車の駅が3駅(家庭裁判所前駅、縮景園前駅、女学院前)もあります。
この物件は築15年以上経過していますが、マンションの豪華さに加えて、これだけの立地条件なので約8,000万円の価格は納得できます。

広島市安佐北区真亀の118平方メートル4LDKが2,680万円

広島市内のリーズナブルな中古マンションをみてみましょう。
広島市安佐北区真亀にある11階建て全71戸のマンションの9階、118平方メートル4LDKの部屋が2,680万円で売りに出ています。2005年11月完成です。

太いコンクリート製の柱をあしらった、ヨーロッパ調のエントランスが特徴的なマンションです。11階建てではありますが、周辺に大きな建物がないので地域のランドマーク的な存在になっています。この物件は9階ですので、眺望も良好です。
4LDKでも延べ床面積が100平方メートルをゆうに超えているので、それぞれの部屋に狭さは感じません。

このマンションの魅力は住環境のよさにあります。

  • 広島市立真亀小学校徒歩3分(180m)
  • 広島市立落合中学校徒歩4分(280m)
  • 寺迫公園徒歩3分(240m)
  • フジグラン高陽徒歩6分(460m)
  • グルメアヴェニュー高陽徒歩7分(550m)
  • アルゾ高揚深川店徒歩14分(1080m)
  • フジスポーツクラブフィッタ高陽徒歩5分(330m)
  • 高陽郵便局徒歩5分(400m)
  • もみじ銀行高陽ニュータウン支店徒歩7分(520m)
  • 高陽ニュータウン病院徒歩10分(800m)
  • 高陽耳鼻咽喉科徒歩7分(500m)
  • JR芸備線・玖村駅徒歩18分(1440m)

安佐北区真亀は住宅街のなかにあるので、家族世帯でも夫婦世帯でも単身世帯でも高齢者世帯でも不便を感じることはないでしょう。
さらに太田川と三篠川の合流点に近く、自然環境も申し分ありません。

呉市海岸1丁目の4階109平方メートル1LDKが2,180万円

呉市海岸1丁目にある9階建て全16戸のマンションの4階、109平方メートル1LDKの部屋が2,180万円で売りに出ています。1990年3月完成です。

築約30年の物件ですが改装をしているので、IH設備を備えた対面キッチンや、洗面所、浴室、トイレなどの設備に古さは感じません。
ユニークなのが玄関で、マンションの4階でありながら各部屋専用の小さな門や郵便受けがあって、戸建てのようです。

呉市海岸1丁目はその名のとおり瀬戸内海に面した地区で、海を感じながら生活することができます。
さらに近隣に郵便局、広島銀行川原石支店、小学校、中学校、商業施設ゆめタウン呉などがあり、生活環境も整っています。
さらに、大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)やクレイトンベイホテル、マリンパーク川原石といった観光施設や憩いの場所も充実しています。

呉市海岸1丁目はJR呉線の呉駅と川原石駅の中間に位置し、両方の駅まで直線距離で1キロ以内です。また海の街らしく、呉港旅客船ターミナル(石崎汽船)も近くにあります。
2,000万円を少し上回る価格は妥当といえるのではないでしょうか。

広島県の中古戸建ての売買状況

広島県内の中古戸建ての売買状況をみてみましょう。

【広島県全域】価格は上昇しているが市場は縮小し始めている

広島県全域の中古戸建て市況の推移は以下のとおりです。

レインズ:広島県全域の中古戸建て市況の推移
  2017年4月から2017年6月 2017年7月から2017年9月 2017年10月から2017年12月 2018年1月から2018年3月  
合計成約件数(件) 143 133 122 144  
平均成約価格(万円) 2,019 2,037 2,086 2,356  
平均土地面積(m²) 183 181 179 180  
平均建物面積(m²) 117 115 113 115  
  2018年4月から2018年6月 2018年7月から2018年9月 2018年10月から2018年12月 2019年1月から2019年3月 2017年4月比
合計成約件数(件) 134 117 131 139 -3%
平均成約価格(万円) 2,015 2,078 2,039 2,256 12%
平均土地面積(m²) 320 188 167 168 -8%
平均建物面積(m²) 110 114 109 111 -5%

平均成約価格は、「2017年4~6月」の2,019万円から2年後の「2019年1~3月」は2,256万円へと12%も上昇しています。
しかし成約件数は同じ期間に、143件から139件へと3%減っています。さらに平均土地面積も平均建物面積(延べ床面積)も減少しています。消費者が高値圏で推移している状況に嫌気しているのでしょう。

2年間の平均成約価格の推移をみると上昇しているので、「今すぐ売らなければならない」状況ではありません。しかし、平均成約価格を「同じ期間」で比較すると、2018年「1~3月」の2,356万円から、2019年「1~3月」の2,256万円へと4.2%下落しています。
つまり、広島県内に売却用の中古戸建てを保有している方が、「今すぐ売却の準備に取り掛かるほうがよい」のは明らかです。

【広島市内】悪化はしていないが悪化の兆候が出始めている

続いて広島市内の中古戸建て市況の推移をみていきましょう。

レインズ:広島市内の中古戸建て市況の推移
  2017年4月から2017年6月 2017年7月から2017年9月 2017年10月から2017年12月 2018年1月から2018年3月  
合計成約件数(件) 87 89 71 101  
平均成約価格(万円) 2,177 2,228 2,412 2,689  
平均土地面積(m²) 177 172 162 169  
平均建物面積(m²) 117 114 113 115  
  2018年4月から2018年6月 2018年7月から2018年9月 2018年10月から2018年12月 2019年1月から2019年3月 2017年4月比
合計成約件数(件) 87 69 83 97 11%
平均成約価格(万円) 2,240 2,299 2,138 2,480 14%
平均土地面積(m²) 155 173 150 161 -9%
平均建物面積(m²) 108 114 107 113 -3%

こちらも「2017年4~6月」とその2年後の「2019年1~3月」を比較すると、成約件数は11%増、平均成約価格も14%上昇しています。
「これだけなら」よい数字ですので、売却を待つ選択肢もあると考えられます。
しかし「同期間」をみると、2018年「1~3月」の成約件数は101件でしたが、2019年「1~3月」は97件で減少しています。平均成約価格も同じ期間に2,689万円から2,480万円へと下落しています。

上昇の数字と下落の数字が存在すると、中古戸建てのオーナーはつい、よい数字を信じたくなる誘惑に駆られます。しかし「損をしない」売却を目指すのであれば悪い数字への警戒を怠らないようにしたいものです。

それでは、どのような中古戸建てが市場に出回っているのか、物件ごとに確認してみましょう。

広島市安佐南区山本の101平方メートル3SLDKが2,650万円

広島市安佐南区山本にある木造2階建て、土地面積138平方メートル、延べ床面積101平方メートル3SLDKの物件が2,650万円で売りに出ています。2009年12月完成です。

1階は「いさぎよく」リビングダイニングとキッチンと浴室とトイレしかありません。そのためリビングダイニングは21帖もあって広々しています。3つの居室はすべて2階にあります。
キッチンは対面式で、上部に収納がないタイプなので開放的です。内装の壁紙(クロス)も床のフローリングも淡いクリーム色で統一されています。
玄関はブロックと木を効果的にあしらい、外壁面は漆喰調の処理が施されているので、ヨーロッパ的な風情が漂います。

安佐南区山本は広大な住宅街の一角を占めていて、生活圏のなかに学校、商業施設、飲食店、医療機関、公共施設があります。家族世帯に喜ばれる地区です。
安佐南区山本からJR可部線・下祇園駅までは直線距離で500メートルほどです。下祇園駅から広島駅まではJRで13分です。

築年数は約10年になりますが、これだけの住環境が整っていて3,000万円を大幅に割り込む価格には値ごろ感があります。

「マツダ城下町」府中町本町の3階建て121平方メートル4LKDは4,390万円

マツダの本社と工場がある府中町の物件を紹介します。
府中町本町にある木造3階建て、土地面積74平方メートル、延べ床面積121平方メートル4LKDの物件が4,390万円で売りに出ています。2017年4月完成の築浅物件です。

住宅街に「にょっき」と建つ3階建てはとても目立ちます。外観は白を基調としたスクエアなデザインで、とてもスタイリッシュです。
1階には洋室1室とトイレとクローゼットしかありません。これは外に車1台分の駐車スペースを取るためにこのような構造になっています。玄関ポーチが広いので、雨に塗れずに車に乗り込むことができます。
2階には16帖のリビングダイニングとトイレ、浴室があります。3階に3つの洋室やクローゼットなどがあります。

府中町本町の近隣には府中町役場や小中学校、府中町歴史民俗資料館といった公共施設があります。またイオンモール広島府中まで500メートルほどです。
最寄りのJR駅は芸備線・矢賀駅と山陽本線・天神川駅ですが、広島駅も3キロ圏内にあります。
府中町本町からマツダ本社までは道路距離で2.6キロ、車で6分です。
住環境に恵まれながら、活気に満ちた街です。

広島県の土地の売買状況

広島県全域と広島市の、2018年の公示地価をみていきましょう。
特徴は、「広島市の独り勝ち」と「広島市内での区間格差」と「マツダ効果」の3点です。

3大都市圏より見劣りするが地方よりはよい 2018年公示地価

広島県全域の2018年公示地価は、全用途の平均変動率(前年比)が0.4%、住宅地0.0%、商業地1.3%と、3項目すべてで前年並みか前年を超えました。
平均変動率の「%」がプラスということは、前年の公示地価を上回っているということです。

東京、大阪、名古屋の3大都市圏の住宅地は0.7%、商業地は4.2%でした。これと比べると広島県の公示地価は劣りますが、全国の地方圏の住宅地は△0.8%(△はマイナス)、商業地は△0.1%でしたので、これよりは断然好調です。

広島市の独り勝ち

都道府県別でみると広島県は「中の上」または「上の下」ですが、広島市だけをみると絶好調といってよさそうです。
広島市の2018年の全用途の平均変動率は2.9%、住宅地は2.0%、商業地は4.8%でした。これは3大都市圏の平均をゆうに上回る成績です。広島市内の詳細については後ほど分析します。

一方、広島県内の広島市以外の市町村は厳しい結果になっています。
県内人口第2位の福山市は全用途0.7%、住宅地0.1%、商業地2.1%とかろうじて3指標ともプラス圏内に入っていますが、人口第3位の呉市は全用途△0.8%、住宅地△1.6%、商業地0.8%となっています。
その他の市の住宅地の平均変動率は、廿日市市の1.5%以外は次のとおり軒並みマイナスとなりました。
竹原市△2.1%、三原市△2.3%、尾道市△1.9%、府中市△2.0%、三次市△1.3%、庄原市△1.0%、大竹市△0.3%、東広島市△0.5%、安芸高田市△2.1%、江田島市△3.2%(いずれも2018年住宅地平均変動率)

町では、府中町(全用途5.5%、住宅地5.5%、商業地5.2%)と海田町(全用途4.8%、住宅地4.8%、商業地4.5%)と坂町(全用途2.2%、住宅地0.7%、商業地1.5%)の3町が大健闘していますが、この3町はすべて広島市に接しているので「広島市効果」とみるべきでしょう。広島市経済には、周辺の自治体によい効果をもたらすほどの力強さがあることがわかります。

その他の町は次のとおりでした。

安芸太田町
(全用途△3.4%、住宅地△1.5%、商業地△6.3%)
北広島町
(全用途△2.3%、住宅地△1.2%、商業地△4.4%)
大崎上島町
(全用途△3.2%、住宅地△3.2%、商業地△3.4%)
世羅町
(全用途△3.3%、住宅地△3.2%、商業地△3.4%)
神石高原町
(全用途△2.4%、住宅地△2.7%、商業地△1.1%)

地方の地価の疲弊ぶりは、他の地方県と同じ状況のようです。

広島市内での区間格差

県全域の公示地価を下支えするほど好調な広島市内の公示地価ですが、市内の「区間格差」は存在します。
広島市には8区がありそれらは、

  • 1)好調の中区、東区、南区、安佐南区
  • 2)中間の西区、佐伯
  • 3)低調の安佐北区、安芸区

の3グループにわけることができます。

2018年公示地価の平均変動率で、全用途、住宅地、商業地の3指標中1項目でも5.0%を超え、3項目すべてがプラス圏にあった区を「好調」としました。
好調な4区の数値は次のとおりです。

  • 中区:全用途6.6%、住宅地4.9%、商業地7.4%
  • 東区:全用途3.4%、住宅地2.3%、商業地5.6%
  • 南区:全用途5.2%、住宅地4.7%、商業地5.8%
  • 安佐南区:全用途2.3%、住宅地1.4%、商業地5.7%

山陽新幹線とJR山陽本線の共通駅である広島駅も広島球場(Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島)も南区にあります。
中区と東区はその南区に接し、安佐南区は東区に接していますので、地価が上昇しそうな区が確実に上昇していることがわかります。

3指標がすべてプラスになっている区を、「好調と低調の中間」としました。中間の西区と佐伯区の数値は次のとおりです。

  • 西区:全用途4.1%、住宅地3.9%、商業地4.4%
  • 佐伯区:全用途1.8%、住宅地2.1%、商業地0.8%

佐伯区と西区は接していて、西区は中区に接しているので、この2区も「好調グループの一員」といえるでしょう。

3指標のなかにマイナスがある区を低調としました。安佐北区と安芸区が該当し、その数値は以下のとおりです。

  • 安佐北区:全用途△0.2%、住宅地△0.6%、商業地1.2%
  • 安芸区:全用途0.2%、住宅地0.5%、商業地△1.0%

低調といっても△1.0%以下なのでそれほど悪いわけではありませんが、それ以外の区がよい数値を出しているので、安佐北区と安芸区に売却用の土地を保有している方は警戒したほうがよいでしょう。売却活動を本格化させるなど、自衛手段を講じることをおすすめします。

マツダ効果:府中町など3町「驚異の上げ」

府中町と海田町と坂町の公示地価の好調ぶりは紹介したとおりです。この3町は広島市に接していて、府中町には自動車メーカーのマツダ株式会社の本社と工場があります。
まさにマツダ効果といえるでしょう。

3町の好調ぶりは平均変動率(前年比の増減)だけではありません、価格そのものも高くなっています。
広島市内の2018年公示地価の平均価格は、

  • 全用途:204,000円/平方メートル
  • 住宅地:99,500円/平方メートル
  • 商業地:421,600円/平方メートル

でした。
それに対し3町は次のとおりです。

府中町

  • 全用途:159,000円/平方メートル
  • 住宅地:141,200円/平方メートル
  • 商業地:204,000円/平方メートル
海田町

  • 全用途:117,500円/平方メートル
  • 住宅地:98,000円/平方メートル
  • 商業地:164,000円/平方メートル
坂町

  • 全用途:90,500円/平方メートル
  • 住宅地:79,500円/平方メートル
  • 商業地1:33,000円/平方メートル

商業地はさすがに県庁所在地(広島市)に太刀打ちできませんが、住宅地価格は府中町のほうが高いくらいですし、海田町と坂町の住宅地価格も高水準を保っています。

「売れる時に売る」気持ちを思い出そう

広島県経済は好調です。そして特に広島市経済は元気があります。したがって「中古マンション、中古戸建て、土地」の価格も安定しています。
こうした状況下では、つい「値上がりを待ちたい」と考えがちです。しかし10年ほど前を思い出してください。バブル崩壊以後の「失われた10年」が終わるかと思われた2008年に「100年に一度の経済事件」といわれているリーマンショックが起き、結局「失われた」期間はさらに延びました。
つまり、最近の広島県内の不動産価格の好調ぶりは「異例」といえるのです。不況の風が吹き荒れていたころ不動産は「売れる時に売る」ものでした。不動産オーナーは今こそその感覚を思い出し、少なくとも売却活動の準備に着手しておいたほうがよいでしょう。